2008年10月04日

重要な背カンの強度

背カンというのは背負い紐とランドセルをつないでいる上の部分です。

▼画像参照


ほとんどの背カンは上の写真のように左右に動いて体型にフィットするように作られています。

この背カンの内部は下のようになっているのですが、腕の部分がポッキリ

折れてしまう物が多いんです。




ですからランドセルを買うときには、この腕の厚み▼が重要になってきます。



当店のランドセルには必ず国産品の背カンを使い、腕の厚みも4ミリ以上あるのですが

私どもで修理した他社のランドセルの中には、明らかに中国産で

厚みも2ミリしかない物がたくさんありました。

背カンは外から見ただけでは国産品かどうかはまったくわかりませんが

中国産を使う意味はコストダウンですから、当然腕の厚みも薄いはずです。

とうわけで、腕の厚みが4ミリ程度ある物を買うようにしましょう。  

2008年09月28日

高級かばん必須のワザ【ヘリ返し】

今回は高級かばんには必須のワザである【ヘリ返し】についてです。

ヘリ返し仕立ては、樹脂などで出来た心材の表面を革でくるみ

裏側に革をあてて糸で縫うのですが、下の写真のように「かぶせ」

のカドのカーブしている部分では裏側にシワが寄ります。

このシワを手作業できれいにまとめてから縫わなくてはなりません。

手作業でしかできませんから技術と手間がかかりますが、強靭で

美しいので高級かばんには必須なのです。

▼画像参照



一方、ヘリ巻きはヘリの部分にテープ状の革をあてて一気に縫って

しまう方法です。機械でできますから技術不要で効率がいいのですが、

いかにも手を抜きましたという感じで高級感がありません。

▼画像参照




というわけで、そのかばんに手間がかかっているかどうかを見分ける

ポイントのひとつがこの【ヘリ返し】なんですね。
  

2008年09月26日

ランドセルで傷みやすい部分についての3回目

【型崩れを防ぐ心材】

 ランドセルは天然皮革であろうが人工皮革であろうが、さまざまな

補強材(樹脂製や金属など)が入っていて、その入り具合によって

型崩れしにくさが決まります。ランドセルは長年使っていると側面の

コシがなくなってつぶれてきますので、側面に弾力のある大きな

補強材が入っていることが望ましいです。



【マチ部分の作り】

作りがいいランドセルの2段目のマチの部分は織り込んで縫ってありますが、

安っぽいランドセルのマチは平らです。これでは時間とともに膨らんでしまい

型崩れになりますます。



【総牛革でも一部は豚革も使用】

 総牛革でも内装の床面に豚革を使っているものもあります。

これは豚革が摩擦に強いから。教科書の出し入れに毎日擦れる

部分だからこその配慮です。



【その他の細かい部分】

手で触ったときに本体がペコペコしている物はダメです。

いい物はしっかり、ガッシリとしています。縫い目(ステッチ)の本数は、

力のかかる部分に多くなっているかどうかを確認しましょう。

単なる飾りのステッチは不要です。ポケットのファスナーはYKK製が

最も品質がよく、幅の広い物ほど強いです


▼高耐久の総牛革ランドセルをお探しなら一度見てみてください

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2008年09月22日

ランドセルで傷みやすい部分についての2回目

前回に引き続き、ランドセルで傷みやすい部分についてです。

【背中側の下カド】

この部分は背負った時に肩紐が本体に当たって擦れる部分です。

革が二重にあてられているものがいいと思います。




【カブセと本体との接合部分】

ランドセルは頻繁にカブセを開け閉めしますので、この部分からほころんできます。

革が二重にあてられているものがいいでしょう。




【カブセ部分の下カド】

ここも革を二重にあてたいところですが、見栄えが悪くなるのでできません。

ではどうするかと言うと「ヘリ返し」という技法を使います。

表面の革を内側にまで巻き込む方法で、高級なカバンはみなこの技術を使っています。

ただ、コードバン(馬の尻の革)はヘリ返しをすると割れてしまいますので、

コードバンのランドセルはだけは別です。


  

2008年09月18日

ランドセルで傷みやすい部分について

ランドセルで傷みやすいのが

1.肩紐(肩ベルト)
2.背中側の下カド
3.カブセと本体との接合部分
4.カブセ部分の下カド

です。これからこの部分の作りをチェックするポイントを書きます。


【肩紐(肩ベルト)】

肩紐の耐久性を考える場合、内部構造は見た目ではわかりにくいでしょうから、

見てわかるポイントを書きます。


①肩紐の幅が広いもの

幅を広くすると紐自体も強くなり、金具も幅が広くなって強くなります。

②紐に切りっぱなしの部分が無く、全体に(下の方も)クッションが入っているもの。

これは耐久性というよりも子供さんへの配慮です。ここまで配慮しているメーカーであれば、

耐久性も手を抜かないはずですから、内部構造も信用できるでしょう。

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2008年09月11日

ランドセルは錠前の幅が大事!

錠前部分の材質はステンレス、ジュラルミン、

最近では鉄-アルミニウム合金などがあります。

(プラスチックにメッキをしたものがありますが論外です)

この部分に要求されるのは「強さ」と「サビに強い」ことですが、

どれも要求を満たす材質です。

あえて書けば、鉄-アルミニウム合金はステンレス鋼に比べて強度があり、

サビにも強いですね。

またジュラルミンは一般的に水、特に海水に対して弱いのですが、

大手メーカーさんのロックはその問題を解消しているのでしょう。


ロック部分で重要なのは機能・作り、そして幅です。

各社アイデアを盛り込んでいる部分ですので、実際に店頭で操作してみてください。

自動的に締まる構造になっているものも多いですが、耐久性については

一般的に「複雑なメカニズムほど壊れやすく、シンプルな物ほど壊れにくい」

ということです。またベロ部分の板の厚みや幅、くぼみは重要なポイントです。

金属の強さは厚みと幅、くぼみで決まります。

同じ形であれば厚みがあるもの、幅の広いもののほうが強く、

同じ厚み・幅であればくぼみがあるほうが強いのです。

また安全性を考えれば、ベロ部分の先がゴムで覆ってあるほうがいいでしょう。



材質は各社クリアですが、けっこう盲点となっているのが「幅」です。

▼下記参照



「幅」というのは右図の青い矢印の長さです。

この長さが短いと子供さんが動くたびに背負ったランドセルが

この部分を中心にして縦方向に回転しやすくなり、

背中で踊ってしまいます。

現物を見比べて幅の広い物を選びましょう。

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2008年09月09日

軽いランドセルはいいのか?



ランドセルに軽さを求める人が多いようです。

人工皮革の物は天然皮革の物より200g程度軽く、これは素材自体が軽いためなのですが、

子供にとって200gは重いのでしょうか?
 
たしかに店頭で持ち比べてみると200gの差は明らかで、天然皮革の物のほうが重く感じられます。

でも店頭のランドセルはカラッポですよね。

通学時には教科書やノート、筆記具などいろいろと入ってきます。

毎日最低1kgくらいは中に入るでしょう。そして学年が上がるにつれて中身も増えて重くなります。

実際に小学校1年生の教科書やノートなどを中に入れた状態で持ち比べてみると、

私には両者の重さの違いはわかりませんでしたし、6歳になる知り合いの娘さんにもわかりませんでした

(ちなみに知り合いの娘さんは小柄・細身で、背の順でもクラスで一番前だそうです)。

ましてや背負ってしまうと絶対にわかりません。

ですからカラッポの状態での重さの比較には意味が無いんです。

私は逆に“軽さ”を疑っています。メーカーによっては“いかに軽く作るか”を日々考えている

ようですが、形と大きさがほぼ決まっている製品を軽くするには、耐久性と機能性を落とす

しか方法がありません。実際には革の厚みを薄くしたり、ベルトの幅を狭くしたり、

補強を省いたり、金具の厚みを薄くしたり、プラスチックを多用したりということです。

こういったものは店頭に並んでいる状態ではなかなかわかりませんが、

実際に使い始めると実感できるものばかりです。

また軽量化という名目で品質を落とすとコストも下がりますから

メーカーにとっては利益が上がります。


どんな製品でもそうですが、しっかり作られた物にはある程度の重さがあるのは当然です。

もし同じ材質で同じように作られた物のうち片方だけ軽かったら、

そちらは手を抜いている可能性が大きいでしょう。

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2008年09月08日

ランドセルを選ぶポイント 2

引き続き「ランドセルを選ぶ時のポイント」です。

④背負いやすいこと

背負い易さは肩紐(肩ベルト)で決まります。

体に合わせてカーブしていたり、上の付け根部分(背カン)が

肩幅に合わせて広がるようになっているものがほとんどです。

またこの部分が自然と上に立ち上がる構造(「天使の羽根」など)

になっているものもあります。


⑤使いやすいこと

仕切りは2段+ファスナー付ポケットが最適です。3段になると使いにくいです。

また幅の広い教材が入るようにワイドサイズ対応のものにしましょう。


⑥軽すぎないこと

牛革で1.2kg、クラリーノで1kgくらいが標準です。

軽すぎる物は手を抜いて作ってある可能性が高いので要注意です。


⑦アフターサービス

ランドセルは6年間毎日使う物ですから、時には壊れることも。

簡単な手続きで6年間無料修理を受けられるものがいいです。

代替のランドセルを無料で貸してもらえるかも忘れずに。

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2008年09月07日

ランドセルを選ぶポイント 1

①キズに強く型崩れしにくいこと

ランドセルは乱暴に扱われます。

本人以外にも、お友達からいたずらされることもしばしば。

擦り傷・切り傷はもちろんのこと、上に乗っかられれば型崩れもします。

傷に強く型崩れしにくい素材と構造になっているかが重要です。


②水に強いこと

最近は雨の日用のカバーも売っていますが、

いちいちカバーなどしないのが子供です。

傘をさしてもランドセルまで気にしませんよね。

ですから素材そのものの耐水性が重要です。


③安全であること

ランドセルの形は昔からほとんど変わりません。

それはあの形が最も安全で使いやすいからです。

ですから『安全性』と言えば金具ということになります。

ほとんどのランドセルは側面に金具がついていて物を下げられるのですが、

万一下げた物がクルマなどに引っかかった場合、

金具が取れるようになっていないと危険です。

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2008年09月06日

革の王様 『コードバン』



【コードバン(馬革)】

コードバンはヨーロッパ産の食用の農耕馬の尻の一部分から採れる皮です。

サラブレッドやポニーからは採れません。

馬一頭からごくわずかしか採れないため高価ですが、

鉄分が豊富で繊維が細かいため、あらゆる皮革の中で最も傷がつきにくい革です。

表面がきめ細かいのが特徴で、磨くととても美しいツヤが出ます。

摩擦や擦過に非常に強くて丈夫なのに手触りはしなやかで繊細という、

相反する2つの長所を併せ持った「革の王様」です。

希少価値であるがゆえにニセモノも多く出回っていて、馬の背の革であったり、

ツヤ出し加工を施した牛革をコードバンと偽っている物もありますので要注意です。

コードバンのランドセルと言っても、コードバンが使えるのはフタ(カブセ)の部分だけ。

もしすべてコードバンで作ったら、超高額でたいそう重く、

細かい部分が割れてきてしまいます。

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2008年09月03日

牛革はカバンに最適の素材です



牛革は馴染みやすくて引き裂き強度に優れ、熱にも強く変形しにくいという

まさにカバンにうってつけの優れた素材です。

その優れた特性から、和太鼓やオートバイのレース用ツナギにも使われています。

一般的には成牛の背中から脇までの皮を使用しますが、

消費量が他の天然皮革に比べて格段に多いため

国産品ではまったくまかないきれず、大半がアメリカなどから輸入しています。

なめしただけのヌメ革や、起毛させたスエード、ベロア、バックスキン、ヌバック

ウレタン樹脂を表面にコーティングして艶と輝きを与えたエナメルなどなど、

加工法によってさまざまな種類があります。

またランドセルのために開発された特殊な牛革「ボルサ」もあります。

これは牛革の表面に硬質ウレタン樹脂加工を施して傷や水に強くした最強の牛革です。

なぜランドセルなのかというと、ランドセルはかばん作りの集大成なんです。

普通のカバンは「最低限の耐久性は●年」などという基準はありませんが

ランドセルは最低でも6年間は使える耐久性が必要です。

途中で買い換えるなんて言語道断!

5年生で新品のランドセルを背負っていたら、必ずいじめられてしまいます。

そのために私の店で作っているランドセルにも、

考えられる限りの耐久性アップの方法を採り入れています。

というわけで、ランドセルを題材としてとりあげならながら

かばん全般のことを書いていこうと思います。

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2008年08月28日

牛革には2種類あり



みなさんは牛革のベルトでこんな経験ありませんか?

「牛革だからさぞかし強いだろうと思って買ったのに

ちょっと使ったらベルトの穴が広がってしまった・・・。」

何がいけなかったのか。

これは革の厚みは関係ありません。けっこう厚い革でも広がってしまいます。

それでも牛革100%なんです。


実は、牛革には大きく分けて【銀面】と【床面】の2種類があるんです。

皮をはぐ前の状態の牛で考えてほしいのですが

【銀面】というのは皮の表面の部分、【床面】というのは皮の内側(内臓側)の部分です。

【銀面】は繊維が密集していてきめが細かく、強靭です。

一方【床面】は繊維が密集していませんからきめが粗く、強くありません。

その【床面】だけをうすく削いでベルトを作ったとしたら・・・。


完成品は色が塗られてあったりして、【銀面】と【床面】を見分けるのは困難です。

革製品には「レザーマーク」がついていますので、これを参考にするといいですよ。

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▼社団法人日本皮革産業連合会 | 品質表示マークへのリンク

http://www.jlia.or.jp/product/mark.html

▼私が語っている動画です。

  

Posted by トクオ at 19:24Comments(0)TrackBack(0)

2008年08月27日

人工皮革のランドセル・ベルト



人工皮革で作られたランドセルのベルトです。

人工皮革は長年使っていると、こんな具合に割れてしまうこともあります。

みなさんもご記憶があるのではないでしょうか?

当店では他店で買ったランドセルの修理もやっていますので

たまにこんな修理も来るんです。

修理と言っても牛革のベルトに交換します。

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2008年07月12日

前橋七夕祭り

今年も前橋七夕祭りが始まりました。

息子夫婦と孫で、店の前にイタリアの「真実の口」をまねた出し物を作りました。

お祭りにお越しの歳は、ぜひ口の中に手を入れてみてください。

 


 

  

Posted by トクオ at 11:41Comments(1)TrackBack(0)つれづれ

2008年07月03日

かばんの材質

牛皮、馬皮、羊皮、ディアなどいろいろ皮革がありますが

大きい和太鼓やレーサーのつなぎ服に使われている牛皮が

一番丈夫だと思います。

摩擦に強く、熱に強く、伸縮性がありますね。

▼高耐久の総牛革ランドセルをお探しなら一度見てみてください

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Posted by トクオ at 16:37Comments(0)TrackBack(0)かばん話

2008年07月01日

前橋のトヤマかばん店です

前橋のトヤマかばん店の外山徳男です。

毎日お客様のかばんの修理をさせていただいております。

馬具職人としての技をのんびりゆっくりと書いていこうと思っております。  

Posted by トクオ at 11:41Comments(0)TrackBack(0)つれづれ